レシピ

【シェフ直伝】濃厚カルボナーラのレシピ

カルボナーラ。「炭焼き職人風」という名の通り、卵、パンチェッタ、チーズで作るシンプルなソースに、炭焼き職人の手から炭の粉がハラハラと落ちたかのように黒胡椒をたっぷりかけたパスタです。日本でもおなじみですが、個人的には「おいしい!」と感激したことはありませんでした。今回ご紹介するカルボナーラを食べるまでは。

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「カルボナーラの決め手は、なんといっても新鮮で味のいい濃厚な卵」と語る、シェフ岩永 健さん。野菜、魚、肉などすべての食材に対して真摯に向き合い、鮮度はもちろん栽培法(飼育法)や産地にまでこだわるシェフがカルボナーラのために選び出したのは、「こだわり家族のこだわり卵」と名付けられた、なんとも鮮やかなオレンジ色をした卵。

本来、カルボナーラは卵黄だけで作りますが、この卵の場合、黄身だけだと濃すぎるくらいの濃厚さなので、全卵を使って作られています。

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唯一の「具」ともいえるパンチェッタ。イタリアで熟成させて、香草をまぶしたもので、なんとも芳醇ないい香りがします。「生ハムと同じで、このまま食べてもおいしいですよ」とシェフ。カルボナーラを作る際は、あらかじめカリカリに炒めておきます。

ではさっそく濃厚こだわり卵のカルボナーラに取り掛かりましょう!

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材料(1人前)/スパゲッティ90g 、茶色い殻の全卵1個(ヨード卵・光など、ちょっといい卵を使いましょう。普通の卵を使う場合は、卵黄のみで2個分)、パンチェッタ10g、グラナパダーノ10g(パルミジャーノ・レッジャーノ、ペコリーノ・ロマーノでもOK)、生クリーム10cc(乳脂肪分35%がおすすめ)、塩・黒胡椒適量

材料をそろえたら、たっぷりのお湯を沸かします。茹でる際の塩は、湯量の1〜0.8%。「けっこう多めですよ。ご家庭で作るとだいたい塩が少なすぎる人が多いですから」とシェフ。塩の分量でパスタそのものの塩味が変わるので、ここはきっちり量りましょう。

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1)パンチェッタを適当な大きさに刻みます。

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2)フライパンに少量のオリーブオイルを敷き、弱火でカリカリになるまで炒めます。

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3)キッチンペーパーで油を切っておきます。このくらいまでじっくり炒めることで、香ばしさが際立ちます。

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4)ボールに卵を割り入れ、チーズ、生クリーム(分量の2/3)、塩ひとつまみ、粗挽きの黒胡椒を適量(たっぷり目がおいしいです)加えて、泡立て器で混ぜます。

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5)ダマが残らないように、しっかりかき混ぜます。

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6)フライパンに、パンチェッタ(半量。残りは飾り用に取っておく)と4)の残りの生クリームを入れておきます。まだ火は付けません。

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7)パスタを茹で始めます。茹で時間は、表示よりやや少なめに。ジャッジョーロの場合、「9分と書いてありますが、7分50秒にしています」とのこと。キッチンタイマーできっちり測りましょう。

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8)パスタが茹で上がる30秒前になったら、フライパンを弱火にかけ、温め始めます。温めすぎると卵がそぼろ状になってしまうので、気をつけて。このあたりで、盛りつけ用の皿も出しておきましょう。

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9)フライパンをいったん火から下ろし、茹で上がったパスタを十分に湯切りして加えます。

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10)5)の卵液も加えます。ボールに残らないよう、ゴムベラでこそげ落としましょう。

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11)火に戻して(慣れるまで、火加減は弱火で)、ここからは手早く! まわりから火が入るので、鍋はだをゴムベラで混ぜながらソースをからめていきます。

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12)卵のとろみを見つつ、1分ほど。火の入れ具合はパスタの量やフライパンの大きさ、コンロの種類によっても変わってくるので、ここはズバリ練習あるのみ!

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13)生すぎず、ダマにもならない頃合いになったら、余熱がそれ以上入らないように、すぐにお皿へ。トングで高さを出すと美しく盛りつけられます。

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14)残しておいたパンチェッタを飾り、粗挽きの黒胡椒をたっぷりかけたら完成!

ソースとパスタをからめるとき火の入り具合を見極め、ダマにならないように仕上げるのはかなり難しい工程ですが、これは何度も作って経験を積むのが一番です。それに、シェフいわく「カルボナーラの本場はローマですが、ローマで食べてもここまでクリーミーなのはないですよ。イタリア人は生卵を食べないので、生すぎるといやがるんです。だから、イタリアで食べるカルボナーラはそぼろ状だったりします」とのこと。

さっそく自宅で作ってみましたが、やはり多少ダマになってしまいました。が、シェフのこの言葉を思い出すと、「これはこれでおいしいから、いいや。次こそ、クリーミーになるように精進しよう!」と思えます。

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