トランス脂肪酸全面撤廃へ～米食品医薬品局が発表～

3年以内に食品からトランス脂肪酸を全面撤廃すると、アメリカの食品医薬品局が発表したそうです。トランス脂肪酸とはどのようなものなのか、またアメリカのネット記事からその内容などをご紹介したいと思います。
やはりこのままだと日本にも影響が出るのでしょうか

そもそも「トランス脂肪酸」とはなんでしょうか？

http://macaro-ni.jp/15646

トランス脂肪酸、聞いたことがある方もいらっしゃると思いますが、油脂を加工および精製する際にできてしまうものとあらかじめ牛肉や牛乳のように自然に微量に含んでいるものとあるそうです。

ショートニングやマーガリンのような加工油脂、それらを使用したパンにも多く入っています。 トランス脂肪酸は過剰に摂取すると、血中の悪玉コレステロールが増えて、善玉コレステロールを減らす作用があるために、動脈硬化を引き起こす危険性があるなどとされています。 日本の農水省によれば、日本はトランス脂肪酸の摂取量は欧米諸国に比べると少ないので、今の所、食品にトランス脂肪酸の表示義務は求めてはいないそうです。

米食品医薬品局（FDA）はトランス脂肪酸全廃を決定

出典：cynthiafarahat.com

FDAは食品メーカーにトランス脂肪酸を使うことを全面的に禁止することを決定しました。3年以内の撤廃を目指すそうです。
ファストフードの人気が絶大になってくるにつれ、それは結果的にアメリカ人が高脂質、カロリーの高い、塩分も濃い食べ物を食べることにつながったんですね。
1984年には権利擁護団体が、ファストフードの店に飽和脂肪酸の使用を禁止するように求める運動を開始しました。 そのことで、ファストフード店は一部水素を含むトランス脂肪酸を使い始めました。そうなれば、次は権利擁護団体はトランス脂肪酸を使うことをやめるように運動を開始したのです。
トランス脂肪酸をたくさんとりつづけると・・・

http://macaro-ni.jp/15646

体重を増やし、心臓病のリスクも高め、記憶喪失にもなりやすいとされています。アメリカの死亡原因の主因は、心血管系の疾患であり、トランス脂肪酸は血中
FDAは、今回の決定を2013年にもう決めていたようで、「トランス脂肪酸」を含んでいる食品にはその表示を義務付けたのが2006年で、そのときにもかなりトランス脂肪酸を食品に使うメーカーが減ったそうなんです。少しづつトランス脂肪酸を撤廃する準備をしていたというわけなんですね。

アメリカのマクドナルドの例をあげると

出典：www.adweek.com

マクドナルドのような大企業は10年以上前から自らフライドポテトにトランス脂肪酸の使用をやめたと宣言していました。アメリカで有名な「チックフィレイ」は鶏肉のファストフードチェーンだそうですが、このお店も2008年に全メニューからトランス脂肪酸の使用をとりやめたそうです。 トランス脂肪酸は1911年に早くもアメリカ人の食生活に使われ始めていたそうです。
パイなどを調理する際の植物油を水素化したものだとか。トランス脂肪酸はその食べ物の賞味期限を長くして風味もよくするというので、使うメーカーは多かったんでしょうね。わからないではないですが…
FDAの英断を多くの専門家が絶賛！

出典：ilpiccolofermat.deviantart.com
トランス脂肪酸が食べ物に取り入れられたのはアメリカ人にとって悲劇だったと語る医師もいるぐらいです。 クリーブランドの心血管の専門医、スティーブン・ニッセンは、1950年～60年代、私たちは「バターと卵が体によくない」と人々に間違いを教えてしまった。だから皆トランス脂肪酸を使っているマーガリンへと走ってしまったんだと思う、と語っています。
その時代のアメリカについて詳細は知る由もありませんが、今後アメリカ人の健康は大きく改善されるかもしれませんね。